飽和脂肪酸 - 栄養素を知ろう!
私たちの体にどんな影響を与えるのか?
特徴や働きを知りましょう。
特徴
脂質の材料で、エネルギー源として大切な脂肪酸です。
ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれます。
これらの脂肪酸は溶ける温度が高く、常温では固体で存在します。
そのため体の中では固まりやすく、しかも中性脂肪やコレステロールを増加させる作用があるため、血中に増えすぎると動脈硬化の原因となります。
現代人はこの飽和脂肪酸を摂りすぎる傾向にあるため、摂取を控えたほうがよいとされています。
働き
中性脂肪やコレステロールを増やす
飽和脂肪酸は体内で固まりやすく、血液の粘度を高めて流れにくくします。
そのうえ中性脂肪や悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の合成を促し、これらが血管壁に入り込みやすくします。
そのため摂りすぎは、動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病につながります。
これを防ぐためには、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を、バランスよく摂る必要があります。
エネルギー源や身体を作る成分となる
脂質の一部として、エネルギー源や身体を作る成分となります。
そのため、摂りすぎはエネルギー過剰による肥満につながります。
飽和脂肪酸が不足すると…
血管がもろくなる、脳出血など
飽和脂肪酸を摂りすぎると…
肥満、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など
マメ知識
厚生労働省の国民健康・栄養調査を見ると、昭和30年は肉類から摂取する脂質は1g(1日脂質摂取量の4.9%)に満たなかったのが、平成16年では11.6g(1日脂質摂取量の21.4%)となんと10倍以上にもなっています。
肉類は中性脂肪やコレステロールを増やす飽和脂肪酸を多く含むので、摂りすぎには注意が必要です。
多く含む食品
- バター、ラード、ショートニング、ココナッツオイル(やし油)、パーム油、パーム核油、脂身の多い肉(ばら肉、鶏皮、牛テール、牛タンなど)、ベーコン、ソーセージ、チーズ、ココナッツミルクなど
効率よく摂るには
脂肪酸の項をご覧ください。