さば - 旬の食材薀蓄(うんちく、ウンチク)
さばはDHA・IPAの宝庫!
年齢や量などの数をごまかすという意味で「さばを読む」という言葉がありますが、この由来をご存知ですか。
ひとつは、さばは腐りやすい魚で大量にとれるため、急いで売りさばいてしまわなければなりません。そこで、1匹・2匹・3匹・・・・・と数えるのに、数をうやむやにしていたという説。
もうひとつは、さばの背開きの干物を2匹組みにした「刺しさば」は、2枚を1連と数えており、2つずつ数えることをさば読みといった説。
どちらも納得のいく由来ですよね。
さばはお弁当やいつもの食卓に欠かすことのできない大衆魚の代表格。
特に、旬のさばは脂がのっておいしさが格別です。
この脂には不飽和脂肪酸のDHA・IPAが多く含まれており、体に良い効果がいっぱい!
まず、脳神経の発達や維持に関わったり、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助けたり、アレルギーの症状を和らげたりする働きがあります
また、軽い老人性認知症を改善するという研究データも多くあります。
そして、DHAは血流をよくすることで、スポーツをした後の老廃物や疲労の原因の乳酸を早く体内から排泄する働きもあるのです。
そのほかにもさばは、細胞核のDNAの代謝に関わるナイアシンを比較的多く含んでいます。
このように栄養満点で味も美味しいさばですが、さばに含まれる酵素がさば自身を消化させる働きが強いために、いたみやすいのが特徴です。
アレルギー症状を招くヒスタミンも多く含むため、アレルギー体質の人がさばを食べると、じんましんや腹痛を起こすこともあるでしょう。
また、体調の悪い人も同じような症状が現れることもあるので、気をつけてください。
ちなみに、「関さば」というブランド物になると、なんと値段は十倍近くに跳ね上がります!
関さばとは、大分県佐賀関町沖の荒波で泳いで身のきれいに引き締まったさばのこと。一本釣りが絶対条件です。
釣られた関さばはその後、丁寧に扱われ私達の口に運ばれます。
その旨味は濃く、歯ごたえを体験したら、きっと忘れられない味になるはず。
ぜひ、普段の食卓のさばと、ブランド「関さば」を上手に食べ分けてみて下さい!
~お役立ち薀蓄~「さばを読む」は、さばの数をごまかして売ることからできた言葉
上手に選ぶコツ
- 身
ピンとそり返ったもの
銀色・模様がくっきりしている - えら
鮮紅色
目が赤く、匂いのきついのは鮮度が落ちている
旬の時期
10月~12月
さばのうれしい機能
DHA(ドコサヘキサエン酸)
血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助け、また血栓ができにくいようにして、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防を助けます。脳神経の発育や維持にも重要で、不足すると学習能力や記憶力に影響を与えるといわれています。アレルギーの症状を和らげる働きもあります。 「栄養素を知ろう!」でさらに詳しい情報>>