ピーマン - 旬の食材薀蓄(うんちく、ウンチク)
カラフルなビタミンカラーは目にも体にもおいしい!
最近では、多くのスーパーや八百屋で見かけるようになった色とりどりのピーマン。市場では、ジャンボピーマンとかオランダパプリカ・パプリカとか言われていますね。
このピーマンが色とりどりにできる仕組みを知っていますか?
緑のピーマンは、クロロフィルという緑の色素が多いために緑色をしています。そしてこのピーマンが完熟するにつれてだんだんと赤色になるのです。
なぜなら、緑色のピーマンは緑と赤の色素を持っており、完熟していないときには緑の色素が多いため緑色をしています。それが完熟するにつれて緑色の色素が分解されて消えてしまい、赤い色素が残って赤色になるわけです。
例えば今では、黒や茶色といった変わった色が見られますが、黒・茶色は緑と赤の色素が混ざった状態。火を通すと緑色になってしまうんですよ。調理の特性を生かして、料理に使いたいものですね。
ピーマンのカラフルな色はビタミン類が多く含まれている証です。
特に、美白・美肌効果のあるビタミンCが多く含まれているため、夏に負担をかけてしまったお肌にはうれしい栄養素。
しかも、ピーマンは組織がしっかりしているので、加熱調理によるビタミンCの損失がほとんどありません。炒めても揚げて食べても、しっかりビタミンCを摂ることができます。
また緑のピーマンは、不溶性食物繊維を多く含んでいるので、お腹の調子を整え便秘を防ぐことができます。
ここで注目なのが、真っ赤なパプリカです。
赤は緑と比べ、ビタミンB1・B2・B6・C、葉酸やβ-カロテンの含有量がほぼ2倍!
緑黄色野菜代表のβ-カロテンは体内でビタミンAとなり、視覚を正常に保つ働きをします。
野菜不足を感じたら、ぜひピーマンを食べましょう。お手軽オススメ料理は、三色ピーマンのマリネ。生で食べられる甘い美味しさで、たっぷりのビタミンを摂ることができます。
ただ、栄養たっぷりで体に良いピーマンですが、苦手な人も多いはず…。
その原因に、ピーマンの苦さがあります。
でも、ピーマンは夏の太陽をたっぷりと浴びて、カロテンやビタミンなど多くの栄養素を含んでいるので積極的に食べてほしい食材のひとつ。
そこでオススメの料理法がコレ!
下ごしらえをして適当な大きさに切ったピーマンをザルの上に並べて、熱湯をかけましょう。これで、臭みと苦味がなくなります!
しかも、軽くしんなりとしたピーマンは味が染み込みやすくなりますから、炒めものなどに使うとぴったりです。
最後に保存のアドバイスです。
水気を拭いてビニール袋に入れると、冷蔵庫で1週間は持つでしょう。でも、袋の中にひとつ腐ったものを発見したら、すぐに処分して下さい。一緒の袋のものも傷むのが早くなり、すぐに腐ってしまいますよ。
~お役立ち薀蓄~真っ赤なピーマンは緑色を七週間かけて完熟させたのもである
上手に選ぶコツ
- 皮
色が鮮やかでつやがあるもの
変色や傷のあるものは避ける - へた
ピンとしていて、押すと少し弾力のあるもの - 重さ
同じ大きさなら重いものを選ぶ
旬の時期
7月~8月頃
ピーマンのうれしい機能
カプサンチン
赤ピーマンの色素のこと。カプサンチンは強い抗がん作用・抗酸化作用を持っています。コレステロールが酸化されるのを防ぎ、活性酸素の害から身体を守ります。ピラジン
ピーマンの香り成分のこと。血が固まるのを防ぎ、血栓を予防するため、脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病の一次予防(病気にならないように健康な時から心掛ける予防法のこと)になります。