キャベツ - 旬の食材薀蓄(うんちく、ウンチク)

胃の健康維持には、キャベツがおすすめです。

おいしい春キャベツが出回る時期となりました。

キャベツは一年中出荷されていますが、時期によって春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツと呼び分けています。

早春から初夏にかけて収穫される春キャベツには、独特の丸みと葉にやわらかさがあります。ボールヘッド、グリーンボールなどの球形に近いタイプは、春キャベツを小型化したものです。

夏秋キャベツは、冷涼な高原で栽培され、よくしまり甘みが強いキャベツです。高原キャベツの名で出荷されるものもあります。

冬キャベツは、平らな形をしていて、葉が固め。中の葉が白いのが特徴で、寒玉とも呼ばれています。葉がしっかりしているので、煮込み料理などにむいています。

キャベツは、ヨーロッパが原産。2000年前から栽培され、ギリシャ時代には薬用として、ローマ時代には保健食品として食べられていました。

もともと結球しない野生種を改良して、現在のような丸くなるキャベツが生まれましたが、この結球性のキャベツが日本に渡来したのは19世紀半ばの江戸末期。ただし、当時の日本では、おろし大根などごく一部を除いて野菜を生で食べる習慣がなく、あまり普及しなかったようです。

しかし明治の中頃、東京・銀座の洋食店がカツレツにキャベツの千切りを添えて出したところ大好評となり、トンカツの広がりとともにキャベツの生食が伸びたといわれています。

今では日本人に大変なじみの深い野菜となり、大根に次いで作付けが多い野菜となっています。

キャベツで有名な栄養成分は、キャベジンです。1948年にキャベツから発見された栄養素。ビタミンUともいいます。

キャベジンは、胃の粘膜を強化し、胃炎や胃潰瘍を防ぐ作用があります。市販されている多くの総合胃腸薬にも配合されています。

また、イソチオシアナートという成分に抗ガン作用があることで注目されています。

ポリフェノールも見逃せない成分。活性酸素を除去して老化や病気を防いだり、発ガン物質の活性化を抑制する働きをもっています。

さて、キャベツを使うとき、芯を切り捨てていませんか。実は、ふだん捨ててしまっている芯の部分に栄養が詰まっているんですね。キャベジンやビタミンCが芯に多いのです。キャベジンは、内側の葉(特に芯葉)になるほど含まれる量が多くなります。ビタミンCは、外葉が一番多く、次いで芯葉のところが多くなっています。キャベジンやビタミンCは、加熱するとこわれるので生食が効果的。加熱するときは、スープなどにして汁ごと食べられる料理に使うとよいでしょう。

  • ~お役立ち薀蓄~キャベツの栄養ギュッとつまっているのは、芯の部分だった!

上手に選ぶコツ

  • 持ったときに重量感を感じるものが、葉の巻きがしっかりしている良品。
  • 葉の色が鮮やかで、ハリとツヤがあるものが新鮮。

旬の時期


春キャベツ:4~6月

夏秋キャベツ:7~10月

冬キャベツ:11~3月

キャベツのうれしい機能

  • キャベジン

    ビタミンのような働きをする物質(ビタミン様物質といいます)。胃腸粘膜の再生を助ける働きがあります。胃粘液に含まれる糖たんぱく質の合成を促進し、粘膜を守るのにも有効です。また、肝臓の解毒作用や代謝を助ける働きもあります。

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