セレン - 栄養素を知ろう!
私たちの体にどんな影響を与えるのか?
特徴や働きを知りましょう。
特徴
抗酸化酵素の構成成分として、また甲状腺ホルモンを活性化する酵素の構成成分として、重要なミネラルです。
セレンは魚介類、肉類、卵に豊富に含まれているため、日本では不足が問題となることはまずありません。
ただし世界には、土壌に含まれるセレンが少ない地域があり、そのようなところでは克山病(心筋症の一種)をはじめとする欠乏症が起こることもあります。
一方摂りすぎると、爪の変形、脱毛、胃腸障害、肌荒れなどの症状が表れます。
働き
体内を酸化から守る
活性酸素は身体にとって必要なものですが、過剰に発生してしまうと細胞を酸化させて傷つけます。
これが老化やガンの原因といわれています。
また活性酸素は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を酸化させ、血管壁に沈着させて血管を傷つける作用もあります。
これは動脈硬化や心筋梗塞といった生活習慣病を引き起こす原因となります。
セレンは、活性酸素を抑える抗酸化酵素や、抗酸化に働くビタミンCの再生を促す酵素の構成成分となり、活性酸素による害を減らすのに役立ちます。
免疫系を正常に保つ
体内で酸化ストレスが高まると、免疫系がうまく働かなくなります。
セレンは酸化を防止することによって、免疫系を正常に保つ働きもすると考えられています。
甲状腺ホルモンを正常に保つ
甲状腺ホルモンは基礎代謝を高め、エネルギー消費量を増やす方向に働くホルモンです。
セレンは甲状腺ホルモンの活性化と代謝を行う酵素の構成成分として働きます。
不足すると、甲状腺ホルモンが十分に合成できなくなる危険があります。
セレンが不足すると…
克山病(心筋症の一種)、関節症、筋肉痛、皮膚の乾燥、生殖能力の低下など
セレンを摂りすぎると…
爪の変形、脱毛、胃腸障害、下痢、疲労、神経障害、肌荒れなど
必要量と耐容上限量の差があまり大きくないうえ、毒性のある元素なので、サプリメントで摂る場合は、摂りすぎに十分注意する必要があります。
多く含む食品
- レバー、かれい、さば、まぐろ、かつお、ぶり、かじき、ずわいがに、スパゲッティなど