パントテン酸 - 栄養素を知ろう!

私たちの体にどんな影響を与えるのか?
特徴や働きを知りましょう。

特徴

パントテン酸は多くの酵素を活性化する物質として、体内のいろいろな化学反応を助ける働きがあり、3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)の代謝や抗ストレスホルモンの分泌にかかわっています。
パントテン酸とは「広くどこにでもある」という意味のギリシャ語に由来します。
名前からはわかりにくいですが、ビタミンB1、B2などと同じ、「ビタミンB群」チームの一員です。

水に溶けやすく、熱、酸、アルカリによって壊れやすい性質があります。

名前の由来通りさまざまな食品に含まれているため、不足する心配は少ないですが、不足した場合は倦怠感、手足のしびれ・うずき、免疫力の低下などの原因になります。

働き

たんぱく質・脂質・炭水化物の代謝を助ける

私たちが食べ物から摂ったたんぱく質や脂質、炭水化物を利用するには、これらをエネルギーや身体の成分といった人間に必要な形に作り変える、「代謝」を行なわなければなりません。
パントテン酸はこの代謝に非常に幅広くかかわっています。
エネルギー産生のほか、細胞膜・胆汁酸・ホルモンなどの材料であるコレステロールや、ウイルスや異物を退治する抗体、神経細胞間で情報を伝える神経伝達物質、その他様々な物質の合成を助けます。

ストレスへの適応を助ける

ストレスを感じると、副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)が分泌されます。
このホルモンは血糖値を上昇させることにより、使えるエネルギー量を増やし、ストレスに対する抵抗力を強めます。
パントテン酸はこの副腎皮質ホルモンの合成促進にかかわっているため、不足すると、疲労の原因になります。
またストレスに対応しきれず免疫力が低下して、風邪をひきやすくなる恐れもあります。

パントテン酸が不足すると…

倦怠感、肌荒れ、発育不良、脂肪肝、生殖能力の低下、免疫力の低下、手足のしびれ・うずきなど

パントテン酸を摂りすぎると…

多量に摂っても排泄されるため、過剰症の心配はありません。

マメ知識

パントテン酸は抗ストレスホルモンの合成促進にかかわっているため、ストレスがあるときは必要量が増えます。
一方、ビタミンCにも抗ストレスホルモンの分泌を助ける作用があり、さらにビタミンEにはビタミンCの作用を助ける働きがあります。
「パントテン酸・ビタミンC・ビタミンE」はストレス対応の最強コンビで、これらを一緒に摂ればさらに高い抗ストレス効果が期待できます。

多く含む食品

  • レバー、鶏肉、赤身の肉、うなぎ、アボカド、モロヘイヤ、さけ、たい、卵、子持ちがれい、納豆など

旬の食材薀蓄

効率よく摂るには

ほかのビタミンB群と組み合わせる

ビタミンB群は相互に補い合って働くため、ほかのビタミンB群の多い食品とともに摂ったほうが効果的です。

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