ミネラル - 栄養素を知ろう!
私たちの体にどんな影響を与えるのか?
特徴や働きを知りましょう。
特徴
私たちが食べ物から摂ったたんぱく質や脂質、炭水化物を利用するには、これらを「代謝」して、エネルギーや身体の構成成分といった、人間に必要な形につくり変えなければなりません。
ミネラルは体に存在する元素のうち、炭素、水素、酸素、窒素を除いたもので、無機質ともいいます。
代謝に重要な働きをする元素で、ビタミンとともに、3大栄養素の働きを助け、身体の機能を調節しています。
そのため不足は身体全体の不調につながります。
ミネラルとビタミンは、たんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素と合わせて5大栄養素と呼ばれます。
働き
身体の機能維持・調節をする
3大栄養素の中でエネルギー源となるのは主に炭水化物と脂質で、臓器や筋肉など身体を構成する成分となるものがたんぱく質です。
しかしこれらの栄養素は、食べ物として摂っただけでは働きません。
栄養素は消化や吸収、分解、合成などの化学反応によって人体に合うようにつくり変えられて初めて、利用できるようになります。
ミネラルはこの化学反応を調節する栄養素です。
車でいえば、たんぱく質は車体、炭水化物と脂質はガソリン、ミネラルやビタミンは車がスムーズに動くための潤滑油にたとえることができます。
ミネラル不足になると化学反応がうまくいかなくなり、身体全体の機能が低下してしまいます。
またミネラルは、体内の浸透圧、水分、酸・アルカリのバランスをとり、体内を恒常的に安定した状態に維持しています。
一般に、私たちに必須のミネラルは16種類(※)といわれています。
体内に多く存在する7種類を主要ミネラル、そのほかを微量ミネラルといい、主要ミネラルは体内ミネラルの99%を占めています。
しかしたった1%である微量ミネラルも重要な働きをするため、欠かすことはできません。
主要ミネラル: ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 硫黄 塩素
微量ミネラル: 鉄 亜鉛 銅 ヨウ素 セレン マンガン モリブデン クロム コバルト
※このほかにも必須性が指摘されているミネラルが多くあります。
身体の構成成分になる
一部のミネラルは、身体を構成する成分にもなっています。
たとえばカルシウム、マグネシウム、リンは骨や歯の成分に、鉄は赤血球の成分に、セレンやマンガンなどは酵素の成分になっています。
マメ知識
ミネラルとビタミンはお互いが力を合わせて作用しています。
たとえば、赤血球を作るためには、材料である鉄やたんぱく質だけでなく、化学反応を調節する銅やビタミンB12、葉酸などが必要です。
また鉄の吸収はビタミンCが助けています。
どれが欠けてもうまく働きませんので、バランスのよい食事からまんべんなく栄養素を摂ることが必要です。