エネルギー(カロリー) - 栄養素を知ろう!

私たちの体にどんな影響を与えるのか?
特徴や働きを知りましょう。

特徴

「エネルギー」とは栄養素ではなく、仕事を行う力のことで、私たちの生命の維持や生活活動に必要不可欠なものです。
エネルギーは体内で主にたんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素が分解されることで産出されます。
エネルギーが不足すると全身の機能が低下し、やせすぎや疲労につながります。
一方、過剰になると、肥満やメタボリックシンドローム、その他の生活習慣病につながります。
エネルギーの量は「キロカロリー(kcal)」という単位で表されます。
1kcalは1リットルの水の温度を1℃上げることができるエネルギーの量です。
「キロ」を省略して「~カロリー」と表現している場合があるので注意が必要です。
また厳密には正しい表現ではありませんが、日本では「エネルギー」という言葉の代わりにこの「カロリー」を使う慣習があります。

働き

生命活動を維持し、生活を営む力になる

体温の維持、運動、思考などといった全ての生命活動は、エネルギーを使って行われます。
エネルギーは主にたんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素から産出されます。
炭水化物とたんぱく質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalのエネルギーになります。
「脂質が肥満の原因になりやすい」といわれるのは、同じ1gでもたくさんのエネルギーを摂ることになるからですが、脂質に限らず3大栄養素はどれも、摂りすぎれば肥満の原因になります。

燃料として貯蔵される

使い切れなかったエネルギー源は主に中性脂肪に変えられ、体脂肪として蓄えられます。
体脂肪は必要に応じて分解されエネルギーになるため、飢餓に備えるために重要なものですが、これが蓄積されすぎた状態が肥満です。
肝臓に脂肪が蓄積されると脂肪肝となり、肝臓の機能低下を起こすこともあります。
さらにエネルギーを過剰に摂り続けていると、やがて体が処理しきれなくなったエネルギー源が血糖、中性脂肪、コレステロールなどの形で血液中にあふれてメタボリックシンドロームを引き起こし、動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になります。

エネルギーが不足すると…

やせ、疲労、体力低下など

エネルギーを摂りすぎると…

肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、動脈硬化など

マメ知識

私たちの身体は飢餓状態に対応できるよう、体脂肪を蓄え、ここからいつでもエネルギーを産み出せるようにできています。
食事を抜いて体が軽い飢餓状態になると、反動でその後に摂ったエネルギーを脂肪として蓄えておこうとします。
また生きるために最低限必要なエネルギー量である基礎代謝も下がり、省エネ運転でエネルギーを消費しにくい体になります。
つまり欠食は脂肪をためこみやすくなる原因となるわけです。
食事は1日3食をきちんと摂るようにしましょう。

多く含む食品

効率よく摂るには

肥満が社会問題となっている現在は、3大栄養素の不足だけでなく、過剰にも気をつけなくてはなりません。
さらに3大栄養素が体脂肪になりにくいような食べ方も重要です。
炭水化物(糖質)の多い主食(ごはん、めん、パンなど)や脂質・たんぱく質が多い主菜(肉、魚、卵、大豆・大豆製品のおかず)を、ビタミン、ミネラル、食物繊維の多い副菜(主に野菜、きのこ、海藻などのおかず)と一緒に食べるのは、肥満予防のためにも理にかなった食べ方です。

食物繊維と組み合わせる

食物繊維は、一緒に摂った炭水化物や脂質の吸収を穏やかにしたり、余分なコレステロールを排泄させたりします。
血液中の血糖、中性脂肪、コレステロールが急上昇しにくくなるため、血管や内臓への負担が少なく、また体脂肪もたまりにくくなります。

ビタミン、ミネラルと組み合わせる

エネルギー源を摂りすぎたら、てきぱきと体を動かして燃焼させてしまいましょう。
そのためには、燃焼を助けるビタミン(とくにビタミンB群)、ミネラルが十分に必要。
足りないと、エネルギーを産み出すしくみがうまく回らず、だるくて体を動かしたくなくなります。

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