たら:冬の味覚、たらを「たら腹食べよう」。:旬の食材薀蓄

冬の味覚、たらを「たら腹食べよう」

たらは北海の魚の代表です。日本でみられるたらの仲間は、まだら、すけとうだら、こまい。ただし一般的には、”たら”というとまだらを指すことが多いようです。

ちなみに”たらこ”は、すけとうだらの卵巣です。

たらは「鱈」と書きますが、淡泊な身が雪のように白いことや雪の降る頃に脂がのって美味しくなること、初雪の後に獲れ出すことなどが理由だと言われています。

また、白子は菊子とも呼ばれ、鍋の材料にはかかせません。

たらは魚の中でも特に大食漢として知られています。しかも単なる大食漢ではなく、エサの種類も選ばずに何でもその胃袋に詰め込んでしまいます。

魚ならば、自分の体長(1m前後)の2/3くらいの大きさのものは折りたたむようにして胃袋に入れてしまいますし、100種類もの魚介類が胃から出てきた例もあるほどです!

こんなたらの大食ぶりと、その大きなお腹から「たら腹食う」という言葉が生まれたのです。

さて、冬の料理の代表といえば鍋物。鍋物には色々ありますが、ちり鍋はおなじみですよね。

これは魚の切り身を豆腐や野菜と一緒に鍋で煮る料理です。魚の切り身を煮るとちりちりに縮まるところから名前がつきました。

土鍋にだし昆布と材料を入れて水炊きにし、煮えたところを小鉢にとってポン酢醤油でいただきます。

魚の種類によって、「ふぐちり」や「たらちり」などと呼ばれます。

たらの身はとても淡白な味で、魚特有の臭みもないのが特徴です。鍋物などでさっぱり食べるのもよいのですが、コクのあるホワイトソースを使ってグラタンやシチューなどにしても美味しくいただけます。

その他、フライ、ホイル焼き、煮付け、炒めもの、ソテー、ムニエル等、さまざまな調理方法で食してみてはどうでしょうか?

栄養的には、脂質が100g当たり0.2gととても少なくなっています。

特徴的なものとしては、パントテン酸ビタミンB12を含有しています。パントテン酸は免疫力強化やストレス対策に、ビタミンB12は、貧血改善に役立ちます。

寒さが身にしみるこの時期、たらをつかったちり鍋はおすすめですよ。


上手に選ぶコツ

<切り身の場合>
  • 身にハリがあり、淡いピンク色のもの
    (身が白くて不透明、皮が白っぽくなっているものは新鮮ではない)

旬の時期


12月~2月

たらのうれしい機能

  • パントテン酸
  • 水溶性ビタミンの一種で、自律神経の正常な働きの維持やエネルギーの産生、ストレスに対抗するための副腎皮質ホルモンの分泌促進など、様々な機能を持っています。

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  • ビタミンB12
  • 水溶性ビタミンの一種で、コバラミンともいいます。悪性貧血を予防するためには必要不可欠な栄養素です。葉酸とともに赤血球の産生に働きます。神経細胞内のたんぱく質や脂質、核酸の合成を助け、神経系を正常に働かせます。

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