やまのいも:滋養強壮効果の高いやまのいもは、「山のうなぎ」と呼ばれている。:旬の食材薀蓄

豪快に食べても胃もたれなし!やまのいもは天然の消化薬

つるつるっと、とろろご飯を口に流し込みゴックン。行儀良く食べるのは難しいし、どちらかといえば豪快に食べるほうがおいしいような気がしますよね。

やまのいもにはいろいろな種類があり、おいしい食べ方はいもの種類によって違います。強い粘りを持つ自然薯や手のひらのような形をしたいちょういもは、粘質が強く、生食がオススメ。すりおろしてとろろご飯とろろ汁にすると、細胞に包み込まれていた栄養成分が外に出てくるので、より吸収しやすくなります。こぶしのような形をしたやまといもも粘りがあり、京都の“薯蕷(じょうよ)饅頭”や鹿児島の“かるかん”などの製菓材料、そばやはんぺんのつなぎにも利用されています。

それに対し、まっすぐで毛の生えている長いもは、水分が多く粘質が弱め。歯ざわりを生かしてサラダや天ぷらにしてみましょう。

とろろご飯を食べるときは、とろろの勢いに任せてよくかまずに飲み込んでしまいがちですが、それでも胃もたれをしませんよね? これはやまのいもに炭水化物消化酵素のアミラーゼが豊富に含まれているからなのです。また、でんぷんがエネルギーに変わるのを助けてスタミナ維持に働くビタミンB1も含まれています。

昔からやまのいもは「食べると精がつく」「長寿になる」などといわれていますが、これにはネバネバも一役買っています。多糖類や糖たんぱく質というものでできているこのネバネバは、弱った胃粘膜をうるおし、刺激から保護したり、病原菌に対するバリヤーになったりして、消化吸収を助けてくれます。さらに自然薯に、体内のさび(酸化)を防ぐのに役立つビタミンEが豊富なことも関係しているかもしれません。

日常に積極的に取り入れたい食材ですが、調理で触れた際のかゆさがちょっと気になるところ。あらかじめ手に塩や酢をつけると予防効果があるので試してみてください。


上手に選ぶコツ

表面 →傷・変色がない
切り口→黒褐変していない
(カットしているものは真空パック包装を選ぶ)

旬の時期


・霜の降りてきた時期より収穫

やまのいものうれしい成分

  • アミラーゼ
  • 主に炭水化物の消化に働く酵素です。加熱すると失活するので、アミラーゼのパワーを借りたいときは生で食べるのがオススメです。

  • ビタミンB1
  • 炭水化物がエネルギーに変わるのを助ける働きがあり、スタミナ維持に役立ちます。




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