「しょうが」大好き! ジンジャラーが急増。:教えて!イースマ

「しょうが」大好き! ジンジャラーが急増

昨年秋ごろからテレビやラジオ、雑誌などにたびたび取り上げられている「ジンジャラー」。チューブ入りのしょうがを携帯し、何にでもしょうがをつけてしまうほど、しょうがを愛する人たちのことだそうです。しょうがは昔からいろいろな料理・飲み物の風味づけや生薬の材料となっており、体をポカポカにしてくれる食べ物として、冷え性に悩む女性に好まれてきました。最近はしょうがに注目した市販食品のシリーズもあるようで、ジンジャラー以外の人にもなじみ深い食材ですね。 今回は人気急上昇の身近な食べ物、しょうがの魅力を探ってみましょう。


■しょうがはアジア生まれ
しょうがは熱帯アジア原産。肝臓にいいことで知られるウコン、薬味として使われるみょうがや、スパイスのカルダモンなどと同じ、ショウガ科の植物です。
特徴はもちろん辛味ですが、これは主に「ジンゲロール」や「デヒドロジンゲロン」、またこれらが加熱されて変化した「ショウガオール」、「ジンゲロン」といった成分によるものです。香り成分には「シネオール」、「シトラネラール」、「ジンギベレン」などがあります。これら辛味や香りのほか、しょうがに含まれる様々な成分が、おいしさと健康に役立っていると考えられます。

■健康を助けるしょうがパワー!
しょうがには、以下のような機能が期待されます。

●胃腸の働きをよくし、食欲を増進させる
しょうがの香りをかぐだけでも、食欲がそそられますね! さらにしょうがを摂ると、消化管運動が活発になり、消化不良・胃障害の軽減、食欲増進に役立ちます。


●代謝を活発にし、体を温める
昔から「しょうがは体を温める」といわれています。ジンゲロールには代謝を活発にし、熱を産み出すのを促す働きがあるのです。少人数の実験では、しょうが水やしょうが入りパンを摂ると、体表の温度が上がることも確認されています。


●吐き気を抑えるのを助ける
乗り物酔い、つわりなどの吐き気を抑えるのを助けます。


●炎症の腫れや痛みを和らげる
昔から、風邪でのどが痛むときにはしょうが湯を飲むとよいとされています。また、リウマチや関節炎の腫れや痛みを軽減するのに役立つようです。
しょうがエキスが、花粉症の症状を和らげる緑茶成分「メチル化カテキン」の作用を助けることも報告されています。


●体内の酸化防止を助ける
ジンゲロールやショウガオールには抗酸化作用があります。これは、がん、老化、血管の詰まりなどを起こりにくくするのに役立ちます。


このようにいろいろな働きがあるしょうがですが、辛味は体にとっては刺激の一種。また多く含まれている繊維質は、胃腸でふくらみ、内壁を多少刺激します。
日常的な使い方なら問題ありませんが、生のものを1日平均5g(おろししょうがなら小さじ1・1/4杯)以上摂り続けると、副作用として、口や喉のヒリヒリ感、胸焼け、おなかの不快感、下痢などを起こす危険が出てきます。熱烈なジンジャラーはご注意を。また胃腸の病気を持っている人は、様子を見ながら摂ったほうがいいですね。


■食品をおいしく長持ちさせる!
しょうがの辛味成分には殺菌作用があります。だから食品を漬け込んで保存するのにうってつけ。そのうえ抗酸化作用で、食品の酸化を抑える働きもあります。さらに消臭作用もあるので、肉や魚の臭みもカバーしてくれます。


■しょうがの特性を活かす使い方は?
辛味成分は、皮のすぐ下に多いので、できれば皮はつけたまま使い、取り除くときはできるだけ薄くむくこと。スプーンでこそげとるのもよいでしょう。

代表的な使い方はやはり、料理の薬味や香り付けです。しょうがは和食や中華のイメージがありますが、洋食のサラダドレッシングやマリネ液、ドリンク類、パンやクッキーなどにも使われます。
梅酒の要領で作るしょうが酒、スライスのはちみつ漬け、砂糖と煮詰めたジャムなどは、保存も利きます。のどが痛む、体が冷えて元気がでない、なんてときには、お湯やお茶に加えて飲み、早めの手当てを。

タイミングとしては、とくに朝がオススメ。しょうがが体温を上げて目覚めがよくなるので、朝が苦手な人はぜひどうぞ。冷え性で寝つきが悪い人は、寝る少し前にドリンクで飲むのもよし。体が温まり、入眠しやすくなります。


■保存のためにひと工夫!
熱帯生まれなだけに、低温に弱いのがしょうがの難点。また水分があるとカビも生えやすいのです。風通しのよい暗いところで保存するか、少し日に当てて乾かしてから、ラップをして冷蔵庫に入れましょう。

冷凍も便利です。1回に使う程度の大きさでぶつ切りにし、ジッパー袋に入れて冷凍します。使う前は1-2分ほど室温に置くと皮をむきやすくなりますし、凍ったままスライスしたりおろしたりもできます。すりおろしてから板状に冷凍して必要な分だけ折り取って使う方法は、やや香りは落ちるものの、使うとき手間いらずです!


しょうがは「魏志倭人伝」にも載っているほど、遠い昔に日本に伝わったのだそうです。最近は輸入も急増していますが、ずっと愛され続けてきたこの食材を、これからも大事にしていきたいですね。


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