「低カロリースイーツ」が低カロリーなわけは? :教えて!イースマ

「低カロリースイーツ」が低カロリーなわけは?

ダイエット中の人たちに人気なのが、低カロリーの甘味料を利用したカロリーオフのスイーツやドリンク。女性だけでなく、メタボが気になる男性にも売れ行き好調とのことです。

ただこれらの食品、食べているうちに、こんな疑問がわいてきませんか? 「こんなに甘いのに、どうして低カロリーなの?」


■どうして低カロリーなの?
低カロリー甘味料のカロリーが低いのには、こんなわけがあります。


●人間が十分に消化・吸収・利用できない
甘味成分には、人間には消化・吸収できないものがあります。これらを食べても、人間は腸内細菌が分解した残りをわずかに利用できるだけなので、結果的に低カロリーになります。糖分が少し変化してできた「糖アルコール」や、糖分の分子が数個つながってできた「オリゴ糖」などがこれにあたります。
他の甘味料とちょっと違うのが、食べたときのひんやり感が特徴の「エリスリトール」。吸収はされるのですが、ほとんどが利用されずにそのまま尿に排出されるという性質を持っています。そのため、カロリーがゼロになるわけです。

消化されにくい糖アルコールやオリゴ糖は、低カロリーなだけでなく、腸内細菌のえさとなり、腸内の環境を整えてくれるという働きもあります。ただしこれは、食べすぎるとおなかがゆるくなる、という欠点にもなるので要注意。またパラチニット、マルチトール、エリスリトール、キシリトールなどには、虫歯になりにくいという利点もあります。


●少量でも非常に甘みが強い
化学合成された成分や、ある種の植物から抽出された成分には、砂糖の数百倍~数千倍の甘味を持つものがあります。これらならカロリーが問題になるほどの量を用いなくても、甘味をつけることができます。






■身近にもある、低カロリーの甘味
低カロリー甘味料ほどではありませんが、普段使っている食品にも、砂糖より低カロリーの甘味があります。

●はちみつ
はちみつは、砂糖の0.9-1.2倍の甘さがあります。つまり使う量が砂糖よりおおむね1割は少なくて済むのです。そのうえ重量当たりのカロリーも低め。大さじ1杯(9g)の砂糖の代わりに小さじ1杯強(8g)のはちみつを使うことで、35kcalを24kcalにダウンできます。

●メープルシロップ
カエデの樹液を煮詰めたもので、各種のミネラルが多く含まれています。ミネラルや他の成分から来る味の深みによって、甘味をより強く感じるため、少ない量で満足できるといわれます。しかもカロリーは、同じ重量の砂糖の2/3です。

●果物
甘い果物に多く含まれる「果糖」は、砂糖の1.1-1.7倍の甘味があります。果糖は冷やすとさらに甘味が強まる性質があるため、果物は少し冷やしてから食べたほうが甘くておいしいのです。
さらに果物には、糖アルコールを含んでいるものもあります。みつ入りりんごのみつの甘さのもとは、ソルビトールだとか。他にも、いちごにはキシリトール、さくらんぼ、なしなどにはソルビトールが含まれています。果物は甘さのわりに低カロリー、というのには、こんなことも関係しているようです。

■低カロリースイーツ・ドリンクとのうまい付き合い方
甘いものを我慢するのはストレスになります。ダイエット中に一息つくには、低カロリースイーツ・ドリンクは心強い味方。でも習慣的に摂るのは、ちょっと心配です。
「甘い物を摂る」という習慣ができてしまうと、低カロリースイーツがないときも、砂糖たっぷりの甘いものを摂ってしまうかもしれません。また、日常的な甘味料としては新顔の成分には、働きについて未知の部分もまだ残っています。天然の植物から作られたものも含め、100%安心はできません。全面的には頼らないほうが得策でしょう。
たとえば参考までの一例ですが、ある動物実験では、低カロリー甘味料を習慣的に摂らせた動物は体温が上がりにくい、つまり消費カロリーが増えにくい傾向があったそうです。通常、甘い物を口にすると、体は「エネルギー源が入ってきた!」とエネルギーを産み出す準備を始めるのですが、低カロリー甘味料ばかり食べていると、「甘い=カロリーがある」という体の認識が薄れてしまうのではないかとのこと。ただしこれが人間に当てはまるかどうかは今のところ不明です。

使いようでは、ダイエットの継続を助けてくれる低カロリースイーツやドリンク。適度な距離感で、うまく利用したいですね。


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