ひんやりつるり、「寒天」で食物繊維補給!:教えて!イースマ

ひんやりつるり、「寒天」で食物繊維補給!

九州から関東にかけては、例年より早く梅雨に入ったそうです。しばらくは、蒸し暑く過ごしにくい気候が続きますね。
「ジメジメ、ベタベタして、集中できない!」なんてときは、ちょっと休憩して冷たいデザートでリフレッシュするのも手。舌の上の冷たさが、涼しい風のように心もさわやかにしてくれます。
冷たいデザートには高カロリーなものも少なくありませんが、比較的低カロリーでうれしいのが、ゼリー系のお菓子。中でもみつ豆、水ようかん、錦玉かんなどに使われる「寒天」は、おいしさはもちろん、健康維持を助ける作用がうれしい食材です。


■寒天は海藻食品
寒天は、「てんぐさ」「おごのり」といった紅藻類の海藻を煮溶かして固め、凍結乾燥させたものです。寒天と同じ海藻を原料としている食べ物に「ところてん」があります。実は寒天は、ところてんが寒い屋外に放置され、凍って乾燥してしまったことから生まれた食品なのそうです。

寒天には角寒天、糸寒天、粉寒天などがあり、種類によってゼリーの出来上がりの硬さが違います。同じように仕上げたかったら、粉寒天は角寒天の半分、糸寒天は角寒天の8-9割の重量が目安。また、酸性ではゼリー状になりにくい性質があるので、果汁のように酸味のあるものは、ある程度冷ましてから混ぜるという工夫が必要です。

ちなみに、寒天と同じようにゼリーを作る食材として、アガー、ゼラチン、ペクチンなどがあります。これらは原材料、食感、固まる温度などがそれぞれ違います。好みや状況によって、使い分けてください。

項目 原材料 見た目・食感 固まる温度 主成分
寒天 てんぐさ、おごのりなどの紅藻類 透明度が低く、ほろりと崩れる 40度前後 アガロース、アガロペクチン
アガー きりんさい、すぎのり、つのまたなどの紅藻類 透明度が高く、やわらかく弾力がある 40度前後 カラギーナン
ゼラチン 動物の皮や骨 透明度が高く、やわらかく口溶けがよい 16度前後 コラーゲンが変性したたんぱく質

■寒天の食物繊維で健康サポート!
乾燥させた寒天の74%は食物繊維です。主成分のアガロース、アガロペクチンは、ご飯やパンに含まれるでんぷんと同じ種類の物質ですが、でんぷんとは分子の形が少し違うため、人間はこれをほとんど消化できません。だからカロリーがほとんどない食物繊維として、健康維持に働いてくれるんですよ。

●ダイエットを助ける「ゆっくり吸収作用」
寒天の食物繊維は、他の食物繊維と同様、食べたものの栄養素の吸収速度を穏やかにするように働きます。このため、血液中の糖分や脂肪分が急激に増えたり、それによって脂肪の合成が活発になったりする危険が減り、ダイエットやメタボ予防を助けてくれます。昔から、古米をつややかに炊き上げるために、寒天を加えることがありますが、これはおいしさアップだけでなく、健康にも役立っていたわけですね!
ただし吸収を遅らせるこの作用は、食べたものを吸収させない作用ではありません。つまり「寒天と一緒に食べればいくら食べても太らない」ということにはなりませんから、お間違えのないように。

●便秘がちの人にうれしい「便秘予防・整腸作用」
寒天を水につけておくと、粉寒天は約9倍、角寒天は約17倍程度の水分を吸水します。寒天はこの性質により、便をやわらかくしたり便の量を増やしたりして、腸の通過を速やかにし、便秘を防いでくれます。しかも一部は腸内の善玉菌のエサになるので、おなかの調子を整えるのにも役立っています。

●コレステロールを抑えて「動脈硬化予防」
アガロースやアガロペクチンのような水溶性食物繊維は、コレステロールから作られた物質を吸着し、体外に排出します。これによって血管の老化を防ぐ働きがあります。

●「機能性」に注目! 寒天オリゴ糖
アガロースは、胃酸によって少し分解され「寒天オリゴ糖(アガロオリゴ糖)」という物質になります。寒天オリゴ糖には以下のような作用が期待され、現在研究が進められています。ただしこれらは、あくまでも寒天オリゴ糖についての研究で、食事として寒天を食べたらこのような効果が期待できるかどうかは、まだ明らかではありません。

  • 抗酸化作用
  • 関節炎抑制作用
  • がん細胞増殖抑制作用
  • 解毒酵素活性化作用

寒天は、お菓子はもちろん、ゼリー寄せのような料理にも使えます。不足しがちな栄養素のひとつ、食物繊維を補給するのに、この季節にピッタリの、ひんやりつるりとした食感を、じょうずに活用しましょう!


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