「山菜」で、春の息吹をいただきます!:教えて!イースマ

「山菜」で、春の息吹をいただきます!

3月に入ると、空気がだんだんと春めいてくるのを感じます。冬の寒さにじっと耐えていた草花たちも、そろそろ芽を出し始めるころ。陽気のいい日には、野山に出かけて春の空気を楽しみ、ついでにおいしい「山菜」を摘みたいところです。


山菜とは、食べられる野草のこと。もっとも野草といっても、わさびやうどに代表されるように、現在は栽培品が主流になっているものも少なくありません。栽培品は天然のものに比べ、総じて味や香りが薄いようですが、近所に山菜が生えるような場所がない人にとってはありがたい存在です。


山菜の旬は地方によって多少違いますが、3月ならおおむね、「ふきのとう」「わらび」「ぜんまい」「せり」「なずな」「山うど」「よもぎ」「つくし」「のびる」などが食べごろ。調理法としては、おひたし、和えもの、汁の実、天ぷら、きんぴらなどが一般的です。4月になると、刺身、煮物、炭火焼きなどで楽しめる「たけのこ」や、ごま味噌和えや天ぷらがおいしい「たらの芽」なども出てきます。


■山菜の苦味のもとは?
1月の「春の七草」の例のように、山菜は昔から、体の調子を整えて元気にする食べ物と考えられていました。山菜の苦味は「冬の間眠っていた体を目覚めさせる」ともいわれています。苦味の正体は、「アルカロイド」「ポリフェノール」「フラボノイド」「タンニン」などの成分です。アルカロイドは酸と反応しやすい物質で、いくつかは医薬品の原料にもなっています。ポリフェノール、フラボノイド、タンニン類には抗酸化作用があり、酸化防止を助けるサプリメントに使われています。そう考えてみると、体の調子を整えてくれるというのもうなずけますね。

山菜に薬に似た成分があることは、昔から経験的に知られていました。たとえば春の山菜なら、よもぎは強壮、保温、腹痛に、なずなは腹痛、下痢、止血に、うどは解熱、神経痛、リウマチに、のびるは強壮、虫刺され、打撲などに使われてきました。

最近の研究では、ふきのとう、ぜんまい、わらび、うどなどの抗酸化作用や、つくしの抗アレルギー・抗花粉症作用などについての報告があります。
ただし薬になるようなものは、食べる量を誤れば、毒にもなります。山菜の中には、そのままたくさん食べると、下痢、嘔吐、腹痛、頭痛などの中毒症状を起こすものがあります。また、生のままではビタミンを破壊する酵素(ぜんまい、わらびなど)、アレルギー症状を起こす物質(よもぎ)、発がん性物質(ぜんまい、わらび、ふきのとうなど)などを含んでいるものもあります。

過剰・有害な成分を除いたり、活性をなくしたりするのに必要なのが、「アク抜き」です。山菜をおいしく安全なものにするための、先人の知恵ですね。
アクを抜くには、重曹を入れた湯でゆでて水にさらしたり、たっぷりの水の中でもんだりします。山菜の多くは、このアク抜きが必要です。しっかりアク抜きした後では、通常食べる量なら、体調を悪くする心配はまずありません。


■山菜って栄養はあるの?
野山で自由奔放に育っている山菜に、栽培されている野菜のような栄養はあるのでしょうか? 葉を食べるよもぎ、花をたべるふきのとう、根を食べるのびるを、それぞれ似ている野菜と比べてみたのが以下のグラフです。ご覧のとおり野菜に負けておらず、むしろ野菜より栄養素が多いこともあるんですよ! 山菜は総じて食物繊維が多くてローカロリー。つまりダイエットとも相性バッチリなのです。

野菜と山菜の栄養素の比較(100gあたり)

温室栽培の普及で、最近は食べ物の旬を感じることが少なくなりました。そんな中で山菜は、季節を感じさせてくれる数少ない食べ物です。おいしく食べて、新年度のスタートに向けて、体をしっかり目覚めさせましょう!


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